音楽を楽しむ家 基礎の配筋検査を行いました。

2016年01月13日

昨日と今日は、音楽を楽しむ家の現場に行ってきました。
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擁壁工事も順調に進み、工事は本体部分の基礎工事に入っています。

年末に基礎の墨出し確認(位置確認)を行い、昨日は構造事務所の担当者とともに、配筋検査。
検査では、配筋は綺麗で検査としても特に問題無しでしたが、一部排水管の逃げ位置を修正し、
今日はその修正の確認と、アンカー位置の確認をしてきました。

この先は型枠を固めて基礎を打設し、上棟へと進んでいく予定です。

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今回の計画地は、横浜に多くみられる急勾配の傾斜地を雛段状に造成した宅地で、
周囲の道路と宅地との高低差が大きく、既存の駐車スペースも無い敷地であったため、
擁壁工事を如何に少なく、かつ建物にアクセスしやすく(出来れば雨にぬれずに)駐車場を計画するかが、
課題の一つでした。

そこで敷地の北東部分(前面道路と敷地との高低差が最も小さい)部分からアプローチをとり、
斜路状の駐車スペースを設ける計画とすることで、単純に敷地の掘削量を減らし、結果として擁壁を少なくしています。

高低差が大きい部分は、当初は大矢石+コンクートブロックの擁壁で囲われていて、高低差は2.8Mほど。
大矢石の擁壁部分は状態が良かったので再利用も可能でしたが、
その上に乗った既存のコンクリートブロック部分は、行政に相談したところ擁壁としての使用は認められず。

であれば、大胆に掘削工事を行い、コンクリートブロック分の敷地を下げてしまえば良さそうですが、
そこは傾斜地ですので隣地との間や道路との間に新たな高低差が出来てしまい、擁壁が逆に増えてしまったりします。
それに何より、ひな壇敷地、且つ角地の眺望と抜けの良さを気に入って購入された土地ですので、
敷地を下げることはしたくない。

そこで、大矢石の擁壁は再利用して、その上部から45度以下の角度で法面を作り、
新設の擁壁を極力少なくするという計画としています。

敷地の南と東の2面に法面を作るので、建物を建てられるスペースが小さくなりますが、
今回の計画ではコンパクトに設置する1階に、開放的な大空間である2階を乗せる形とすることで、
敷地に負担のかかるような無理をしない配置を実現する計画となっています。

そして大きく張り出した2階ボリュームが駐車スペースの庇にもなり、
車から雨に濡れずに玄関へアクセスすることを可能にする予定です。

まだまだ基礎部分のみなので全体のボリューム感は見えていませんが、
この先の建て方へと進み、フレームが見えてくることが楽しみとなっています。

これまでの設計・監理の過程はコチラから >>音楽を楽しむ家

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道路からの高低差の高いあたりの基礎も確認。アンカーもしっかり入っています。