川崎K・共に育つ家 その4

2012年08月7日

先日より紹介している川崎Kについて、今日は子供のためのスペースを紹介します。

この家の子供スペース、リビングを挟んだキッチン向かいのプレイコーナーは4帖です。
(写真左側がプレイコーナー、右側はご主人のワークスペースです)

当初は仕切りを設けず、リビング繋がりの遊び場として使いますが、
将来はここを2つに分けて、1人当たり2帖の子供部屋になる予定です。

え?2帖?、と思われるかもしれませんが、普段はリビングやダイニングで家族と過ごし、
集中したい時だけこもる勉強部屋であれば、2帖はちょうど良い大きさだと考えています。

それに2帖ですべてを収めるのではなく、その時は上のロフトを寝室として使いますので、
2帖+ロフト3帖=5帖の上と下で、モノと過ごし方など、場所を分けることもできます。

また、この家では1階の水廻り近くに家族全員の衣類をまとめたファミリークローゼットがあり、
この階には衣類収納は必要なく、自分の場所として使える床が5帖、となる予定なのです。

上の写真はロフトには、それぞれの場所から上がれるように2箇所の開口ありますが、
当初はそんなに使わないですし、穴が開いたままでは危ないので、フタをしています。

と、いろいろ想定して設計していますが、実際分けて使うのはまだずいぶん先でしょうし、
分けたとしても、その状態が必要な期間はそんなに長くないかもしれない。
それに、もしかしたら分けることはないのかもしれない、とも思います。

もちろん、家を建てる時には将来のライフスタイルも想定して対応することを考えますが、
できるだけ家族が一緒にいる時間を大事にしたい、というこちらのご家族では、
その時々のスタイルによって、変化できる可能性は確保しつつも、
あくまでベースとなる部分を作ることが大事なのでは、と考えて、このような形を提案しています。

上述のファミリークローゼットも、家族の時間を増やす提案の一つですが、
長くなりましたので、その話はまた次回に。

川崎K・共に育つ家 その3

2012年07月31日

先日の記事の最後に少し触れたLDKの仕掛けとは、ここの写真の中にあります。

この住宅では、LDKが2階にあるのですが、
階段上の空間を利用して、上がりきったところに小さな手洗いを設置してあります。

これは、お客さまが来られて、「手を洗わせてほしい」、と言われた時、
別の階にある洗面所や、2階のトイレの手洗いを使ってもらうのは抵抗があるのでは?、
とのことで、リビングの入り口に設置することを提案したものです。

また、テラスでバーベキューをする時など、近くの水場は便利、ということもあります。

そしてあともう一つ。
実はこの下の扉は、横にスライドしてロックをかけられるようになっていて(↓)、
お子様の小さいうちは、チャイルドゲートとしても使用できるようになっています。

もちろん、小さいうちはチャイルドゲートを買って設置することも可能ですが、
せっかくこだわって作った家だし一時期しか使わないものなので、
だったらゲートも建物と一緒に作っちゃいましょう、とのことで制作しました。

という、そんなにびっくりするほどの仕掛けではないかもしれませんが、
ライフスタイルの中で必要になるものをどんどん追加していくのではなく、
必要があって作るものに用途を兼用させる方が、すっきりとシンプルに、
いろんな意味で理にかなったものになるのではと考えています。

ちなみにこれ、最初は町田Mで、今回は少ーしバージョンアップしています。

川崎K・共に育つ家 その2

2012年07月27日

昨日に続き、川崎K・共に育つ家の内部を少し紹介。

この家では、家族が一番長い時間を過ごすLDKは、2階にあります。

それは、周囲を囲まれる環境であることと、
プライバシーを守りながらも、明かりと風を存分に取り込みたい、との要望から、
ここでは2階がよい、と判断したからです。

実際、お向かいにもすぐ家がある立地環境ですが、
前面となる南側には奥行1間(約1.8m)のテラスを設けることで少し距離を取り、
手すりを兼ねて、お施主さんの身長と同じくらいの高さの目透し貼りをすることで、
お向かいの気にならない環境を作っています。

実際、お引き渡しから半年ほど経っていますが、この家ではカーテンを使っていないので、
今もこの明るさと開放感を維持しています。

左側に見えるスペースは、手前が将来の子供部屋となるプレイコーナーで、
奥はご主人のワークスペース。
その間にある壁には壁掛けのテレビを設置し、下部にAV機器の収納を設けています。
(少し反射して見える扉がAV収納。リモコンが効く素材で作っています)
上にあるのは、お子さんの将来の寝室であり遊び場の、ロフトスペースです。

この写真を撮るときに立っているのはキッチンの前ですが、
キッチンから見るとこんな感じ。

常に家族が見える環境で家事をすることができ、少しこもる環境となることで、
お互い干渉されすぎない、落ち着いた時間を持つことができるようになっています。

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と、まんぼうでは、家族の場所が常につながるLDKを作ることが多いのですが、
一緒に時間を楽しみたいからこと、個の時間を持つことのできる、
ちょっとこもる場所や目線が変わって落ち着ける場所を作ることが大事と考えています。

それは、ファミリーリビングだったりスカイリビングだったり、ロフトやアルコーブだったり。
ちょっと壁があったり段差があって目線が違ったり、作り方や名称は様々ですが、
設計の際には、常に意識していることです。
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その他、この家ではリビング廻りにも少し仕掛けがあるのですが、それはまた次回に。。

共に育つ家・川崎K その1

2012年07月26日

HPを作り替え中なので、こちらで少しずつ、最近できた建物を紹介していこうと思います。

まずは、今年の2月に竣工した、「川崎K」こと「共に育つ家」。

周囲を住宅に囲まれる場所に建つ、ご夫婦とお子様のための住まいです。

・お子様が小さいうちは家族一緒に過ごす生活を大切したいけど、
 成長やライフスタイルの変化に合わせて対応できる住まいにしたい
・家族の時間を大事にするために、頑張らなくても片づけられる家にしたい
・プライバシーを守りつつも開放感のある家にしたい
・仕事を終えて(深夜に)帰ってきても、寂しくない家にしたい
・テラスでバーベキューを楽しみたい

などの要望から、住まい方に対するさまざまな提案をさせて頂いた住宅です。

周りの家々が近いので、柔らかい明かりがもれるように設計しているのですが、
先日ご主人から、「帰ってきた時、家から明かりのこぼれているシーンが好きです。」
との言葉をいただき、こちらもほっこりさせていただきました。

この家では、まんぼうの考えるさまざまな住まい方を提案していますので、
少しずつ紹介していきたいと思います。

※明日から始まる「まちかど建築家展 in小金井」には、この家も展示していますので、
機会がありましたら、足をお運びいただけると嬉しいです。

1/28,29、2/4 オープンハウスのお知らせ 川崎K

2012年01月24日

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まんぼうで去年より設計監理してきました住宅が、
クライアントのご厚意にて、オープンハウスを開催することになりました。

  1/28(土) 13-17時
  1/29(日) 10-17時
  2/4 (土) 10-17時
ご興味のある方は、mambo@mambo-aa.jp まで直接メールください。
折り返し案内図をお送りします。
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共に暮らす家」でもある川崎K邸は、ご夫婦とお子様のための住宅です。
1階には無駄なくコンパクトにプライベートエリアを配置し、
2階は出来る限りオープンで、明るく開放的で風通しの良いパブリックエリア
としています。
限られた面積の中で、どこにいても窮屈さを感じず、
日々の暮らしにおいて、家族がストレスを感じない空間であることを大切に、
お子様の成長やライフスタイルの変化にあわせて様々な場所が共に育っていく、
そんな住まいになってくれれば、と考えています。
ご都合がよろしければ足をお運び頂き、感想等をいただけると幸いです。
※構造はSE構法を採用し、長期優良住宅としての性能も満たしています。