港S、竣工しました。

2010年10月2日

○10/23(土)、24(日)、代官山ヒルサイドテラスで行われる、「SEA'S まちかど建築家展
に参加します。
当日は私達もいますので、どうぞお気軽にお越しください。
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さて、またずいぶん時間が経ってしまいましたが、「港S」が無事竣工し、引渡しを終えています。
スケルトンの状態から、床と天井を貼り、家具を作ってゆるく曖昧な仕切りを作りました。
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家具の向こうにアルコーブ/ダイニングリビング/キッチン廻り
今回、ラフな仕上がりがイメージとしてあったため、いわゆる製作家具を置くのではなく、
現場の大工工事で作り、組み立ててから現場で塗装しています。
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左:大きな家具は、通常仕上げ材ではなく下地として使われるラワン材ですが、下地の見える
浸透系塗装を施し、ほど良い木の感触を残した、シンプルな木の4面収納家具となっています。
※通常の仕上げ材と異なるため、多少の反りの可能性と、ささくれには処理が必要です。
※ラワン材の家具は、「品川K」でも採用しています。
中:キッチンは、下部に作り付けの収納は設けず、スチールで作った脚にシンクを溶接した
ステンレス天板を載せたシンプルな作りでコストダウンを計りつつ、生活の変化に合わせて、
下部には見える収納を組み立てていく予定です。
ただし、全部が見えてしまうのは煩雑な印象になりかねないので、横に冷蔵庫も収納する、
大きな食品・食器収納庫を作っています。
右:ダイニング兼作業テーブルは、キッチンと同じスチールの脚に、色と手触りの良いタモの
集成材を載せただけのシンプルなものですが、表面の保護のため、ツヤを落としたウレタン
塗装を施しています。サイズは900×1800と大きなテーブルです。
と、個別の説明をしようとするといくらでも書いてしまうのですが、家具工事、大工工事の
仕分けに関わらず、家具を作る際は施主の生活スタイルに合っていることと、物としての
性能をしっかり確保することが大事だと考えています。
そして、決められた全体予算の中で、イメージを実現するにはどうやって作るのが良いか。
このあたりが建築家の仕事というか、腕の見せ所とでもいいましょうか。
その他、この住まいでは、水廻りやサッシ周りの手すりも含め、全て一新しています。
フロアの中での場所は、既存の排水への接続があるため大きくは動かせませんが、トイレの
向きを変えたり、洗面を大きなカウンターとしたり、室内と繋がる大きな開口を作ったり、
仕上げを統一することで、広く明るく、空気の篭らない水廻りを作ることは可能です。
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工事は完了しましたが、新しくなった住まいの中で、Sさんが理想としていたライフスタイルを
楽しまれる様子を見させていただければいいなと思っています。
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と、久々の更新は長くなりましたが、新たに始まっているプロジェクトや家づくり、ライフスタイル
など、これからはもう少しマメな更新をしていく予定です。