川崎K・共に育つ家 その3

2012年07月31日

先日の記事の最後に少し触れたLDKの仕掛けとは、ここの写真の中にあります。

この住宅では、LDKが2階にあるのですが、
階段上の空間を利用して、上がりきったところに小さな手洗いを設置してあります。

これは、お客さまが来られて、「手を洗わせてほしい」、と言われた時、
別の階にある洗面所や、2階のトイレの手洗いを使ってもらうのは抵抗があるのでは?、
とのことで、リビングの入り口に設置することを提案したものです。

また、テラスでバーベキューをする時など、近くの水場は便利、ということもあります。

そしてあともう一つ。
実はこの下の扉は、横にスライドしてロックをかけられるようになっていて(↓)、
お子様の小さいうちは、チャイルドゲートとしても使用できるようになっています。

もちろん、小さいうちはチャイルドゲートを買って設置することも可能ですが、
せっかくこだわって作った家だし一時期しか使わないものなので、
だったらゲートも建物と一緒に作っちゃいましょう、とのことで制作しました。

という、そんなにびっくりするほどの仕掛けではないかもしれませんが、
ライフスタイルの中で必要になるものをどんどん追加していくのではなく、
必要があって作るものに用途を兼用させる方が、すっきりとシンプルに、
いろんな意味で理にかなったものになるのではと考えています。

ちなみにこれ、最初は町田Mで、今回は少ーしバージョンアップしています。

家具にまつわるセミナーを行いました。

2012年07月30日

こちらで告知していませんでいたが、7/28(土)に、青山の家具蔵さんで
家具にまつわるセミナーをさせていただきました。

とはいうものの、まんぼうでは家具工事として家具を作ることはあまり無く、
建物の構成の一部として計画していることが多いので、
住まいに取り入れる時の考え方のバリエーションや素材についてなど、
考え方次第でなんでもできますよ、といった内容のお話をさせていただきました。

但し技術的に不可能なことももちろんありますので、本当になんでも!ではないですが。

写真は8年ほど前になりますが、まんぼうでリフォームを行った住戸の模型で、
ここでは家中のすべての収納をまとめた「収納セット」という家具を作り、
この大きな塊を、部屋の真ん中から少しずらした位置に置くことで、
LDK、寝室、たたみコーナーを緩く分ける住まいを作りました。

連続した天井や壁を見せることで、実際の広さよりも広がりを感じ、
行き止まりを作らないことで、採光や風通しの面でも気持ちの良い住まいとしたものです。

私たちの設計では、住まいに関するいろんな話をすることで家に関する施主の思いを知り、
いろんな形だけでなく、ライフスタイルそのものも含めて提案していますが、
あくまで建築として作るものは、生活のベースとなる部分だと思っています。

具体的にいうと、ひとたび生活が始まると、人だけでなく、お気に入りの家具やモノなどの要素が増えていくものですので、その時にバランスよく共存できる、心地よくラクな住まいを計画することが大事と考えています。

と、少しウンチクめいたことを長々と書きましたが、
自分たちが好きなモノと、家族との距離を含めた自分たちがしたいライフスタイル、
そして、自分たちにあった収納の仕方や家具についてたくさん話していくことで、
住まい手にあった家の形が見えてくるのでは、と思っているのです。

--------------------------------------
もう一つ、7/27-29の3日間、まちかど建築家展にも参加してきました。

ここでもいろんな方々とお話しすることができ、
私たちにとってもとても刺激的で有意義な週末でした。

関係された皆様、いろいろとありがとうございました!

川崎K・共に育つ家 その2

2012年07月27日

昨日に続き、川崎K・共に育つ家の内部を少し紹介。

この家では、家族が一番長い時間を過ごすLDKは、2階にあります。

それは、周囲を囲まれる環境であることと、
プライバシーを守りながらも、明かりと風を存分に取り込みたい、との要望から、
ここでは2階がよい、と判断したからです。

実際、お向かいにもすぐ家がある立地環境ですが、
前面となる南側には奥行1間(約1.8m)のテラスを設けることで少し距離を取り、
手すりを兼ねて、お施主さんの身長と同じくらいの高さの目透し貼りをすることで、
お向かいの気にならない環境を作っています。

実際、お引き渡しから半年ほど経っていますが、この家ではカーテンを使っていないので、
今もこの明るさと開放感を維持しています。

左側に見えるスペースは、手前が将来の子供部屋となるプレイコーナーで、
奥はご主人のワークスペース。
その間にある壁には壁掛けのテレビを設置し、下部にAV機器の収納を設けています。
(少し反射して見える扉がAV収納。リモコンが効く素材で作っています)
上にあるのは、お子さんの将来の寝室であり遊び場の、ロフトスペースです。

この写真を撮るときに立っているのはキッチンの前ですが、
キッチンから見るとこんな感じ。

常に家族が見える環境で家事をすることができ、少しこもる環境となることで、
お互い干渉されすぎない、落ち着いた時間を持つことができるようになっています。

--------------------------------
と、まんぼうでは、家族の場所が常につながるLDKを作ることが多いのですが、
一緒に時間を楽しみたいからこと、個の時間を持つことのできる、
ちょっとこもる場所や目線が変わって落ち着ける場所を作ることが大事と考えています。

それは、ファミリーリビングだったりスカイリビングだったり、ロフトやアルコーブだったり。
ちょっと壁があったり段差があって目線が違ったり、作り方や名称は様々ですが、
設計の際には、常に意識していることです。
--------------------------------

その他、この家ではリビング廻りにも少し仕掛けがあるのですが、それはまた次回に。。

共に育つ家・川崎K その1

2012年07月26日

HPを作り替え中なので、こちらで少しずつ、最近できた建物を紹介していこうと思います。

まずは、今年の2月に竣工した、「川崎K」こと「共に育つ家」。

周囲を住宅に囲まれる場所に建つ、ご夫婦とお子様のための住まいです。

・お子様が小さいうちは家族一緒に過ごす生活を大切したいけど、
 成長やライフスタイルの変化に合わせて対応できる住まいにしたい
・家族の時間を大事にするために、頑張らなくても片づけられる家にしたい
・プライバシーを守りつつも開放感のある家にしたい
・仕事を終えて(深夜に)帰ってきても、寂しくない家にしたい
・テラスでバーベキューを楽しみたい

などの要望から、住まい方に対するさまざまな提案をさせて頂いた住宅です。

周りの家々が近いので、柔らかい明かりがもれるように設計しているのですが、
先日ご主人から、「帰ってきた時、家から明かりのこぼれているシーンが好きです。」
との言葉をいただき、こちらもほっこりさせていただきました。

この家では、まんぼうの考えるさまざまな住まい方を提案していますので、
少しずつ紹介していきたいと思います。

※明日から始まる「まちかど建築家展 in小金井」には、この家も展示していますので、
機会がありましたら、足をお運びいただけると嬉しいです。

梅の天日干し

2012年07月25日

たまには日常のことなど。

いつからか、いろんな食に関するものを手作りすることが好きで、
梅シロップや梅酒にらっきょう、味噌など、いろいろ作っています。

今年も皆が寝静まった深夜に!?、せっせと梅干しを3キロも仕込んでいたのですが、
いい具合に梅酢が上がってきたというのにどうも中途半端なお天気が続き、、。

なんてもたもたしていたら、一瓶の梅酢にカビが発生してしまい、
あわてて焼酎で洗って、小さなベランダで天日干しを始めました。

手前がホーロー容器製の2キロ分で、奥は焼き物のカメ製の1キロ分。
色の違いは乾燥度合いの違いですが、なぜかしわ加減も異なりました。

干した後はもみシソと一緒に梅酢に戻して、赤く漬ける予定ですが、
我が家はそんなに梅干しを食べないので、どうやって消費するかが悩ましく。。

食べるよりもつくることが好きなので、贅沢ですが、制作と消費のバランスが目下の悩みです。