猫と子供と暮らす家 造作工事が進んでいます。

2013年02月8日

昨日は猫と子供と暮らす家の現場定例がありました。

造作工事も進み、仕上げとの取り合いや端部の納まりについてなどの打ち合わせを行いました。
表しとしている構造材と絡む場所もあり、家具との取り合いなど、確認をしながら進めています。

写真はキッチンの制作過程ですが、脚部は大工さんが木で作り、仕上げはシナ合板にクリア塗装。
その上にシンクを一体溶接したL字型の天板を載せ、器具を取り付ければ完成です。

キッチン下にはビルトインの食器洗浄機までは設置しますが、それ以上は作り込まず、
家族のスタイルの変化に合わせて自由に変えられるようにしています。

オープンなLDKにあるキッチンなので、上部の吊り収納なども無しですが、
カウンターからL字に折れた先に食品庫を連続させ、壁一面の収納や冷蔵庫置き場もつくり、
生活感が出にくく、使いやすいキッチンとなる予定です。

お子さんのスタディコーナーも眺められる、自然光の気持ちの良い場所になりそうです。

これまでの設計・工事過程はこちらから >> 猫と子供と暮らす家

サンプルを確認しています。

2013年02月7日

進行中の物件に絡み、いろんなサンプルを集めて、素材を確認しています。

タイルについては、現在指定していたものが廃盤になったとの知らせがあり、
替わりとなるものを探しているのですが、同じような印象のもの、というのはなかなか難しく、
少し範囲を広げて探しています。

タイルが2枚ずつあるのは写真では同じに見えますが、
それぞれに室内床用のマットタイプと滑りにくい加工のされたグリップタイプで、
玄関から室内まで連続して使うため、見切りを入れて貼り分ける予定で検討中です。

カーペットについては、まんぼうの設計で室内で使用するのは初めてなのですが、
無地といっても、厚みや感触、素材感など、触ってみるとかなり違うもので、
足を載せられるような大きめのものをショールームからいただいてきました。

そしてフローリングは床暖房を使いたいことと幅広な印象を優先して、
ここでは表面無垢板4ミリの、複合タイプのフローリングを採用しています。

と、一つ一つの素材を絞り、その色味や壁との取り合いなど、仕上げが続くところは並べて確認し、
良いと思う組み合わせを提案して最終決定となるのです。

色味は自然光で確認するようにしていますが、最終決定はちょっとドキドキするものです。

素住- SUSU – no.16 掲載のお知らせ

2013年02月4日

素住- SUSU – no.16に、掲載されています。

「しっかり選びたい2人3脚できる建築家105」と、
「使ってよかった設備&パーツ 建築家・インテリアデザイナー編」の2つの特集で紹介いただきましたが、
設備の特集では、中野M邸で使っている水栓が私たちのおススメとして取り上げられています。

設計時には、キッチンや水廻りの水栓器具や、ガスレンジ、IH、レンジフード、建具の取っ手など、
家の中に取り付けるもので品番のあるものは全て選びますが、
いつも同じものを使うわけではなく、住まい手の要望や好みに合わせてセレクトしています。

もちろん、同じものを選ぶこともありますが、いろんな使い勝手や希望をお伺いしたり、
ショールームに見に行くうちに、まんぼうの設備器具も入れ替えたいなと思ったり。。

なんて勝手に疑似体験しながら(?)、楽しく選ばせてもらっています。


中野Mのブロックの脚とステンレス天板のキッチン。器具の使い勝手にこだわっています。
(写真_ 水谷綾子 © LiVES vol.63)

猫と子供と暮らす家 内装工事が進んでいます。

2013年02月1日

木曜日は、猫と子供と暮らす家の現場定例でした。

この家では鎌倉Nと同じく、木パネルに穴を開けた雨戸をリビング前に付ける計画で、
昨日はこの雨戸を含め、外部の納まりについての確認を行いました。

内部ではいろんなところの形が見えてきていて、写真は階段上からの見下ろしですが、
縦桟の向こうがご主人のためのこもり過ぎない趣味室で、階段下も収納として使います。
そして階段にはフローリングと同材の無垢板を貼り、壁には今回クロスを施工予定です。

その他、たたみ室の段差の下の引き出しなど、大工さんの丁寧な仕事で確実に進んでいます。

それと、昨日は施主打ち合わせも行い、壁についての最終確認を行いました。
仕上げでは定例以外にも現場に足を運ぶことが増えてきますが、確実に進めていきたいと思います。

これまでの設計・工事過程はこちらから >> 猫と子供と暮らす家

一級建築士の定期講習に行ってきました。

2013年01月31日

昨日は3年に一度の受講を定められている、一級建築士の定期講習に行ってきました。

いろいろな経緯を経て、数年前より新しく定められたものですが、
経過措置期間であった21年度にも受講しているので、2度目の受講になります。

この講習については様々な意見がありますが、一級建築士資格を取得して20年近く経ち、
建築に関わる法律や考え方、情勢もずいぶん変わっていますので、
学ぶこともあると前向きに考え、受講するようにしています。

ただ、朝から夕方まで丸一日みっちりとあり、とにかく長い。
受講者は業務を行っている建築士ですし平日なので、休憩時間はホールが電話をする人で溢れます。

そして今回の会場はとても大きなホールだったのですが、700人収容してもまだ余裕があり、
天井も高いせいか暖房が感じられず、室内にいるはずなのに肌寒い1日でした。。

最後には40問の考察というテストがあり、久しぶりにマークシートに記入しました。
内容は講義の範囲ですし教材も参考にしてよいので、あまり緊張する必要はないのですが、
久しぶりに時間に追いつめられる感覚を味わいました。

楽しみに?採点結果を待ちつつ、次回は暖かい季節の受講にすることを覚えておきたいと思います。

文化総合センターと第五建設局事務所

2013年01月29日

今日の午前中は渋谷区で行っているがん検診へ行ってきました。

いつも混んでいるのですが、今回はタイミングが良かったのか貸切りのような少なさで、
あっという間に終わりました。

そしてその後は亀戸に移動して、東京都第五建設局事務所へ行き、
無事に受理された、川面の見える家の河川保全区域内行為許可証を受け取ってきました。

移動に使った山手線はまたしても普通の山手線で、反対ホームで見かけることもなかったのですが、
また次のチャンスを目指して電源オンでスタンバイしたいと思います。

ちなみに、渋谷区の検診センターは「渋谷区文化総合センター小和田」という新しい建物の中にあり、
いろんな施設が一緒に入っている、広すぎるほどゆとりがある綺麗な建物なのですが、
東京都第五建設局事務所はシンプルというか効率的というか、まあそっけない建物で、
もしかしたら仮設なのかもしれませんが、なんだか対照的でした。

公共の建物に無駄にお金をかけすぎる必要はないようにも思いますが、
建物も街の景観の一部となることを考えながら設計したいと思います。

すごい数の室外機とか。

猫と子供と暮らす家 内装準備が進んでいます。

2013年01月25日

昨日は猫と子供と暮らす家の現場定例でした。

年明け以降、内装工事の下地や準備が進んでいます。

昨日は大工さんと電気屋さんの作業に絡む打ち合わせが中心で、
場所ごとの枠廻りの取り合いや、埋め込み照明周りにもう少し作業スペースが欲しい、など、
指示図として作成している内容の確認や足りない情報など、現場で確認をしていきました。

写真は監督さんが描いた取り合い確認の図ですが、
端材に太ペンで大きく描いて皆で確認する、というのは現場ではよくある光景です。

今回は合板仕上げの部分もあるので、先週末には施主夫妻にも確認いただいたりと、
3月中旬の引き渡しに向けて、着々と進んでいる現場です。

アトリエ・アライエ 始まりました。

2013年01月22日

建築家との家づくり「アトリエ・アライエ」が始まりました。

「アトリエ・アライエ」では、東急電鉄のア・ラ・イエと建築家が組み、
お互いの得意分野を出し合うことで、安心できる、楽しい家づくりをしていきたいと考えています。

まんぼうも参加していますので、宜しければこちらも見てみてくださいね。

アトリエ・アライエ公式サイト
まんぼう紹介ページ

記事にもあるように、私の趣味はキャンプで煮込み料理を作って写真を撮ることですが、
その時の場所や季節、顔ぶれなどから美味しく食べたい料理の組み合わせを考え、
特別な調味料や食材を使わなくても、きちんと作ればちゃんと美味しくなるという、
そんな家づくりにも共通するような感覚が好きです。

そして、じっくり火に掛けるだけの焼きリンゴなんて外で食べるとまた格別に美味しいのですが、
その美味しさが無くなってしまうのがもったいなくて、気がつけばたくさん写真を撮ってしまうのです。。

隣地との距離について

2013年01月10日

隣地境界線からの最少施工距離を確認していたので、覚書として。

まんぼうで一番小さいものは、隣の家と繋げて施工した「上越M」のゼロですが、
実際は見えなくなる面にサイディング材を差し込むために、50ミリほど空いていて、
その上にカバーをかけています。
※極端に細長い敷地の続く多雪地域で、建物と正面の雁木(がんぎ)は隣家と繋げ、
後から施工する方が水と雪の仕舞(処理)をする、という、町のルールがありました。

その次に狭いのは狭小変形地に建つ、「豊島T」。

この住宅では、深基礎となる地下コンクリートの外に、設備配管や枡を施工し、
外壁の金属板を職人さんの手で葺くための通常足場を必要としたことなどから、
最少でも350前後を確保していますが、
エントランス廻りなど、部分的にはコンクリート床は跳ね出させ、
もう少し小さい寸法で施工しています。

現在申請準備中の川面の見える家でも、建物幅を広げるため最少寸法を検討しましたが、
お隣の家が現在境界線上に建っていて、空中での越境作業も見込めないことや、
モルタル塗り下地を作る職人が、むらなく仕上げられる施工寸法として、
最低でも境界から400以上は必要との判断で、最終的には500としました。
(それでも、給湯器は狭い場所用の、横排気タイプを使用します。)

これらの寸法というのは、なかなか明言された資料というものはなく、
付き合いのある監督さんに施工側からの意見を訊いたりしながら確認していますが、
施工会社によって判断が異なる場合もありますし、ミリ単位で動けない部分でもあるので、
最少と思う数値から少し余裕を見るようにしています。

こういった話は狭小地や細長い敷地を検討中に相談されることが多いのですが、
施工は可能でも、敷地に定められている建蔽率を超えることはできないということと、
民法では境界線より500以上離すことを定められているので、合わせて確認が必要です。

その他に、構造形式や隣地との高低などの要因も関わりますが、
最終的には、プランや内部の使い方、仕上げ材、設備機器、施工性など、
全てを合わせて整理することで決まる、と考えています。

と、長々と書きましたが、こんなことを考えているといろんなところが気になるもので、
いつもの散歩道も、お隣との距離や仕上げなど、じろじろ見ながら歩いています。。

詳しい紹介はコチラ>>
上越M:豪雪地の極端に細長い敷地に中庭と吹抜けをつくる
豊島T:狭小傾斜変形敷地に抜群の360°眺望を取り込む

これまでの設計過程はコチラ>>川面の見える家

年末年始のお休みのお知らせ

2012年12月29日

<お知らせ>
まんぼうは、本日から1/6(日)まで冬期休業とさせていただきます。

来年もこれまでの出会いを大切に、責任ある充実した年にしていきたいと思いますので、
今後ともよろしくお願い致します。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

※写真は今年最後の現場で、猫と子供と暮らす家の屋根の上から。
坂道の多い地域ですが、ちょっと上に上がると遠くまで見渡すことができます。

海と緑をとらえる家

2012年12月20日

先日提案させていただいた、海と緑をとらえる家です。

海に向かい、森に開く環境の中で、気持ちの良い景色と空気を取り込み、
わかりやすく気持ちの良い空間をつくることをテーマにした住宅です。

外形はシンプルに、3間×4間の四角い平面を2層に積み、
塩害を考慮したコロニアル葺き屋根の勾配でできる空間をロフトに使っています。

海に向かう側だけは大きく開き、景色を取り込むように突き出させ、
森に向かう側には明かりを取り込む窓、景色を切り取る窓、そして森に繋がるお風呂を作ります。

内部は、土間を中心とした1階と、ほぼすべてLDKの2階、という単純な構成ですが、
複雑にしないことでフレームに掛かるコストを抑え、気持ち良い内部が実現できると考えています。

猫と子供と暮らす家 下地工事が進んでいます。

2012年12月18日

猫と子供と暮らす家では、大工さんによる作業と、設備の配管準備が進んでいます。

外壁では、壁内に溜まる湿気を外部に逃がす外壁通気工法を採用していて、その下地を作っています。

手順としては、透湿防水シートを貼って通気胴縁を留め付けた上に、
杉の小幅板を隙間を開けながら貼る木摺り(きずり)下地にラス網を取り付け、
その上にモルタルを塗って、外壁仕上げのための下地を作るのですが、
サッシの近くは胴縁を少し離し、空気が抜ける道を確保していることをチェックします。

住宅1軒分の外壁面はとても大きく、手間も時間も掛かる作業ですが、
手際の良い大工さんの丁寧な作業で、着々と進んでいます。

これまでの設計・工事過程はこちらから >> 猫と子供と暮らす家